愛犬と一緒に海で楽しく過ごしたいという飼い主さんも多いでしょう。
しかし、海は犬にとって未知の領域・・・。
飼い主がしっかりサポートしてあげないと事故や怪我に繋がる恐れがあります。
今回は愛犬と海で遊ぶために必要な準備や、気をつけたい事について解説していきます。
筆者の赤おにです。
犬(主にフレンチブルドッグ)の役立つ情報を発信しています。
- 『フレンチブルドッグの秘密の世界』 運営者
- ペット栄養管理士
- 愛玩動物飼養管理士2級
- 犬の飼育経験10年
- フレンチブルドックを飼育中
犬と海に行く前に準備・確認すべき事
犬にとって海とは馴染みのない場所です。
十分な準備をせずに行ってしまうと思わぬ事故に合ってしまうかもしれません。
まずは海に行く前に準備するべき事について見ていきましょう。
海が苦手な犬種
まず初めに確認しておきたいのが、そもそも自分の飼っている犬が泳げるのかどうかです。
本来の犬は泳げる動物ではあるものの、もともとの体格や習性によっては泳ぐのが苦手な犬種もいます。
たとえば、ミニチュアダックスフンドは頭が低い位置にあり足も短いため、泳げない子が多いです。
またチワワなどの小型犬は体が小さいため冷えるまでの時間が短く、長時間の泳ぎには適しません。
「頭の位置」や「足の長さ」に注目すると、泳ぎが得意かわかるよ!
もちろんこういった泳ぎが苦手な犬であっても、砂浜や浅瀬程度であれば問題なく活動できます。
ただ、万が一の時に備えてライフジャケットを着用させるのをおすすめします。
子犬は何歳から海に行ける?
生後6か月頃から海に行けます。
生後間もない子犬は「どういった行動が危ないのか」が理解できません。
そのため海水を飲んでしまったり、砂浜に沈んでいるエイなどの危険生物に触れてしまったりする可能性があります。
また、身体が出来上がっていないため、海水に含まれる塩分で目や鼻が赤くなってしまう子もいるようです。
海に行って泳ぐという事自体は良い経験になります。
しかし、少なくとも6ヶ月ほどは他の運動をして身体を作る事に専念する方が良いでしょう。
また、その間に誤食などをしないようにしつけもしておくとより安全です。
泳ぐ練習をしておく
海に行く前に泳ぎの練習をしておきましょう。
犬は本来泳げる動物ですが、泳ぐ必要のない環境で育った犬は泳げないケースがあります。
とくに海はプールと違って不規則な波があるため、普段とは違う感覚に驚いてしまう犬もいます。
泳ぎが得意な犬種であっても、海に行く前に泳ぎの練習をしておきましょう。
施設プールであれば万が一の時にはスタッフの方が手を貸してくれます。
また庭先でペット用プールを使えば練習方法次第では波の訓練が行えます。
ちゃんと泳ぎをマスターすればストレス発散やトレーニングにもなるため、泳ぐ練習はおすすめです。
海水浴場がペットOKか調べる
海水浴場がペットOKかを事前に調べましょう。
すべての海水浴場がペット同伴を許可しているわけではありません。
もしペット同伴不可の海水浴場に愛犬を連れて行った場合、違反行為として追い出されてしまいます。
有名な海水浴場であればインターネットで「行きたい都道府県 海水浴場 ペット同伴」と調べる事で簡単に見つかります。
安全な場所や危険な場所を把握しておくためにも、事前に行きたい海を探しておきましょう。
必要な持ち物を確認する
海に持っていきたい物と、その理由についてまとめますので参考にしてください。
犬も人間も、熱い時間の海は熱中症との戦いになります。
特に犬は頭と砂との距離が近いため、太陽で熱せられた砂の影響を受けやすいです。
日陰を作るための手段は必ず確保しましょう。
真昼の砂浜は大の大人でも裸足で歩くとやけどするほど熱くなります。
なるべく昼間の時間帯は避け、念のために犬用の靴と保護クリームを用意しておきましょう。
慣れない海では何が起きるか分かりません。
常に犬が飼い主から離れないよう、ロングリードは必ず持参しましょう。
また、ライフジャケットを着せておくと万が一の時でも安心です。
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犬と海で遊ぶ際の注意点6つ
夏の海は、気温で熱せられた砂浜や危険生物が潜む浅瀬など、注すべき点が多いです。
また、他の人の迷惑にならないように配慮する事もあります。
ここでは、そんな犬と海で遊ぶ時の注意点について見ていきましょう。
やけどや熱中症
真夏の海はやけどや熱中症に注意しましょう。
年々気温が高くなっているのもあり、万全の対策をしておかないと愛犬も飼い主自身も熱中症になってしまいます。
ビーチパラソルなどで常に日陰を確保し、真昼の時間帯を避けて涼しい時間に遊ぶようにしましょう。
新鮮な水をいつでも飲めるように準備しておくのも熱中症対策に効果的です。
また、やけど対策も必要です。
夏の砂浜は表面温度が60℃以上になる事あります。
時間帯によっては犬用の靴を履かせる事も視野に入れて準備しておきましょう。
海水を飲ませない
海水は塩分を多く含み、そのまま飲めるようなものではありません。
もし愛犬が海水を飲んでしまった場合、塩分過多で内臓に大きな負担をかけてしまいます。
もちろん犬もあまり自分から海水を飲む事はありません。
しかし、波が押し寄せてきた時に誤飲することがあるため注意が必要です。
以下の症状があると、塩水中毒(高ナトリウム血症)の可能性があります。
- 過度に水を飲もうする
- 下痢や嘔吐
- 大量のよだれを出す
なにか異常を感じたら、すぐに近くの動物病院へ連絡してください。
誤食させない
海辺に落ちているゴミなどを誤飲させないようにしましょう。
人気の海水浴場では砂浜にゴミが落ちている事も珍しくありません。
プラスチックやバーベキューなどで落ちてしまった生ゴミを愛犬が誤飲する可能性があります。
ゴミがある場所は避け、なるべく愛犬から目をそらさないようにしましょう。
また、ゴミ以外でも毒性のある漂流物にも注意してください。
砂浜には小さな貝殻や海藻が流れつく事もあり、それを食べてお腹を壊してしまうケースも考えられます。
危険生物に接触させない
海辺に生息している危険生物に接触させないように注意しましょう。
犬と海に来たという事は、主に浅瀬や砂浜で遊ぶ事が多いでしょう。
そのため、オニオコゼなどの海底に潜む魚の被害に合う事は少ないですが、浅瀬や砂浜にも危険生物はたくさんいます。
その中でも、気を付けたいのが「クラゲ・エイ・カツオノエボシ」です。
これらの生物は浅瀬を漂う事も多く、近づいてきた相手を毒のある部位で攻撃する事があります。
また、砂浜に打ち上げられた個体にも、毒のあるとげを反射で突き刺す事があります。
そのため生きているかどうかに関わらず近づかないようにしてください。
とくにカツオノエボシは青いビニールのゴミのような外見をしているため、見誤る事のないようにしましょう。
リードを離さない
海水浴場では、リードを常に装着して離さないようにするのがマナーです。
普段とは違った環境で興奮した愛犬が走りまわって迷子になったり、誰かに吠えたりする可能性があります。
また、そもそも犬が苦手な人もいるため、できるだけ人が少ない場所で遊ばせる事も大切です。
ロングリードを使う方は、人が多い時はリードを短くするなど周囲への配慮も忘れないようにしましょう。
他の人に迷惑をかけない
飼い主として、愛犬が他の人の迷惑にならないよう心がけましょう。
リードは常に持って愛犬から目を離さない、はしゃぐようなら一旦落ち着かせるなど、基本的には散歩の際のマナーと同じです。
ただし、慣れない環境で興奮した犬は普段からは想像できない行動をする可能性があります。
もし極度な興奮状態になっているなら、海水浴場から離れて様子を見る事も考慮しましょう。
海で遊んだ後の愛犬のケア
愛犬と楽しく遊べたら、あとはもう帰るだけ・・・。
しかし、帰る前に愛犬の状態を整えなければ体調不良に陥ってしまうかもしれません。
ここでは、海で愛犬と遊んだ後のケア方法について見ていきましょう。
怪我していないか確かめる
遊んだ後は愛犬が怪我をしていないかを確認しましょう。
砂浜の小さな石や漂着した小さなゴミを犬が踏んで怪我をする事があります。
もし怪我をしていた場合、綺麗な水で周囲を洗い流してください。
出血しているようであれば、綺麗なコットンなどで押さえて止血することが大切。
5分以上血が止まらない場合は、念のために動物病院で診てもらいましょう。
海水は真水で丁寧に洗い落す
海水は真水で丁寧に洗い落としましょう。
海水は塩分を含んでいるため、洗い流さないと皮膚に悪影響を及ぼします。
そのため遊んだ後は、しっかりと海水を洗い流すことが大切です。
洗う際は真水で毛や皮膚を丁寧に洗うようにするのがコツです。
身体を冷やさないようにする
タオルなどで水分を拭き取り、身体を冷やさないようにしましょう。
濡れた状態のままだと、どんどん体温が奪われてしまいます。
ただし、あくまで冷やさないようにするだけで過剰に温める必要はありません。
むしろ急激な温度差による体調不良も懸念されるため、自然な形でゆっくりと身体を温めてあげましょう。
まとめ
今回は以下の「愛犬と海で遊ぶ時の注意点」を解説しました。
犬も楽しい体験をすればまた海へ行きたくなりますし、反対に危ない体験をすると海を嫌ってしまいます。
紹介した注意点に気をつけ、愛犬に素敵な時間を提供してあげましょう。
また愛犬を海水浴場に連れて行く際には、とにかく事前の準備が大切です。
上記の「海に行く際の準備・確認すべき事」を参考に、愛犬が楽しめるように準備しましょう。