毎日室内で犬がマーキングを繰り返すことで、ストレスが溜まっていませんか?
実は愛犬にもストレスや寂しさがあって、マーキングをしている可能性があります。
室内でのマーキングをやめさせるには、正しい方法で犬と関わることが重要なポイントです。
この記事では、犬がマーキングをする理由や行為をやめさせる方法を4つ紹介します。
また、マーキング行為への対処法や防止グッズについても解説していますので、ぜひご覧ください。
筆者の赤おにです。
犬(主にフレンチブルドッグ)の役立つ情報を発信しています。
- 『フレンチブルドッグの秘密の世界』 運営者
- ペット栄養管理士
- 愛玩動物飼養管理士2級
- 犬の飼育経験10年
- フレンチブルドックを飼育中
犬が室内でマーキングするのをやめさせる方法
愛犬が室内でマーキングしてしまうのは、部屋の環境や飼い主との関係が原因として上げられます。
室内でのマーキングをやめさせるには、以下の4つの方法を試してくださいね。
順番に解説していきます。
①犬の気持ちが落ち着く環境を作る
犬は、環境の変化によってストレスを感じやすい動物です。
犬が落ち着く室内環境を整えてあげることで、マーキングが減少します。
たとえば、引っ越しや家族構成の変化がストレスの原因として挙げられます。
犬のベッドを家族から見える配置にするなどの工夫をすることで、ストレスを軽減できるでしょう。
ベッドの中に、飼い主のにおいがついたものをいれておくのも効果的です。
また、飼い主が留守中の室内環境も整えておく必要があります。
室内の温度調整や、犬が怖さを感じるような大きな音が聞こえていないかどうかも、大切なポイントです。
②犬と関わる時間を増やす
飼い主が家を留守にする時間が長い場合、犬が寂しさを感じている可能性があります。
コミュニケーション不足によるストレスは、マーキングの原因のひとつです。
飼い主の気を引こうとして、わざと粗相をしている可能性も考えられるでしょう。
短時間でもいいので、玩具を使って愛犬と遊びやトレーニングを行う時間を確保してください。
運動不足もストレスの原因になるので、散歩の時間を5分~10分伸ばすことで、運動量を調整できます。
忙しくて犬との時間を取れない場合は、アイコンタクトを取りながら、スキンシップをとるのもおすすめです。
愛犬に話しかけてコミュニケーションをとることで、愛情をたくさん伝えてあげましょう。
③主従関係をはっきりさせる
ケージに入れずフリーで飼育していると、犬は家全体を縄張りと考えます。
広い縄張りを守ろうとして、室内のあらゆるところでマーキングをしてしまいます。
ハウストレーニングを行うことで、ハウス以外の場所は飼い主の縄張りであり、自由に出入りできないと認識させましょう。
犬が出たいと主張しても根負けせずに、無視して主従関係を明確にすることが大切です。
犬も自分の縄張りが明確になるので、落ち着いて過ごせるようになり、マーキング行為も落ち着いていくでしょう。
いきなりハウストレーニングを始めるのが難しい場合は、犬が行動できる部屋を1つに絞ってみてください。
行動範囲を狭めることで、マーキング後の処理もしやすくなるので、飼い主のストレスを軽減できます。
④去勢や避妊を済ませる
マーキング行為は、ホルモンバランスの関係でオス犬に多く見られると言われています。
メス犬にアピールするために、本能で自分のにおいを部屋中につけようとします。
去勢手術を行えば、ホルモン量が減少するので、マーキングする回数を減らせるでしょう。
早めに手術をおこなうことで、マーキングが癖にならず、やめさせられます。
ただし個体差はあるので、回数が減らないときは、L字型トイレの設置がおすすめです。
L字型のトイレだけがマーキング場所だとしつければ、室内での粗相を減らせます。
普段マーキングをしないメス犬も、発情期になると、オス犬の気を引こうとして行為を行う場合があります。
子供を望まないなら、避妊手術をすることで、発情期のホルモン上昇を抑えられます。
避妊により子宮や乳腺の病気予防にもなるので、愛犬のためにも検討してみましょう。
室内でマーキングしてしまった後の正しい対処法
室内でマーキングをした場合に間違った対処をしてしまうと、行為が長引いてしまう可能性があります。
マーキング後は、次の3つを意識して行動するようにしましょう。
それでは、詳しく解説します。
①マーキングしたことを叱らない
マーキングは動物の本能的な行動なので、叱ることで改善しません。
マーキング行為をしている状況に居合わせても、愛犬を怒らないようにしてください。
強く怒ることで、恐怖心を与えてしまい、犬のストレスが増加するかもしれません。
ストレスが増えることで、マーキングをやめさせることが難しくなります。
また、飼い主との信頼関係の悪化にもつながるでしょう。
逆に愛犬が指定した場所でトイレができたときは、褒めてあげることが重要です。
犬は褒められたいので自分から行動するようになり、マーキングをしない状態に一歩近づけます。
また、正しく褒める機会を増やすことで、飼い主との信頼関係も深まります。
②尿のにおいを残さない
マーキングされた場所は、尿のにおいが残らないようにしっかり後処理する必要があります。
尿のにおいが残っていると、犬は同じ場所に繰り返しマーキングしてしまいます。
掃除をするときに重要なポイントは、においがカーペットや壁に染み込む前に、早めの処理を行うことです。
時間が経つにつれて尿が染み込んでしまい、拭き取るだけでは取れなくなってしまいます。
犬の尿のにおいは、住居用のクリーナーだけでは除去しきれないので、犬用の消臭スプレーを使用しましょう。
掃除後は水分をしっかり取っておけば、カビや悪臭も発生しません。
手間はかかりますが、しっかり尿のにおいを除去しておけば、長期的に見て掃除回数を減らすことにつながります。
③トイレシートを部屋中に置かない
トイレシートをマーキングポイントにあわせて置くことは避けましょう。
シートを複数個所に置くと、犬は正しいトイレ場所を覚えることができません。
トイレの場所は壁や扉で囲われていて、犬が安心して排泄できる環境が理想です。
犬は寝床から離れた場所で排泄する習性があるので、トイレはハウスから離れた場所に設置しましょう。
室内ではなく外でのトイレが習慣化している場合は、庭や家の近くにトイレシートを置いて練習してください。
慣れてきたら室内に移行していきます。
初めはシーツの上に枝や葉っぱを置いて、外と同じような状況を再現してあげるのもおすすめの方法です。
マーキングしないための防止グッズ
マーキングを完全にやめさせるまでは時間がかかる場合もあるでしょう。
防止グッズを上手く取り入れながら、マーキング行為に対応することで、飼い主側のストレスも軽減されますよ。
マーキングを事前に防止するためのグッズを紹介していきますね。
それでは、詳しく解説します。
①トイレ誘導タイプのスプレー
トイレ誘導タイプのスプレーを使えば、愛犬が決められた場所で排泄を行えるようにサポートします。
アンモニア成分のほかに、草に似たにおいが含まれたスプレーもあり、普段外で排泄している犬におすすめです。
スプレーをふきかけるとアンモニア臭がします。
しかし、短時間で消えるものやにおいが優しい商品が多いので、室内で安心して使用できます。
お出かけ前にトイレにふきかけるだけでいいので、忙しい朝でも使いやすい防止グッズです。
②犬の嫌がるにおい成分が入ったスプレー
犬はハーブや柑橘系などのにおいを好みません。
嫌がるにおい成分が入ったスプレーを、マーキングポイントにかけておくだけで、粗相を事前に防止できます。
オーガニックの商品もあるので、万が一ペットが舐めてしまったときも安心です。
消臭成分が含まれているものもあり、爽やかな香りで室内でも使いやすいように作られています。
商品によっては、1~2週間効果が持続するので、毎日使う必要がありません。
また、貼り付けタイプのものであれば、犬に近づいてほしくない場所に貼っておくことで、留守中のいたずら防止にも活用できます。
③手作りのクエン酸スプレー
柑橘系に似たにおいを持っているクエン酸を使えば、手軽にマーキング防止用のスプレーを作成できます。
用意するものは以下の2つだけです。
- クエン酸 小さじ1杯
- 水 100ml
2つの材料を混ぜ合わせて、スプレー容器に入れれば完成です。
スプレー容器が無い場合は、クエン酸大さじ3杯に水を少し加えればペースト状にすることも可能です。
消臭効果もあるので、トイレシーツを捨てるゴミ箱にスプレーしておけば、アンモニア臭を抑えてくれます。
④マナーウェア
マナーベルトやパンツを使用すれば、室内を汚される心配はありません。
ただし、留守中に終始つけたままにしていると、内部が蒸れて皮膚トラブルの原因になる可能性があります。
皮膚に異常が見られなくても、マナーウェアを長時間つけるのは犬のストレスになるケースもあるでしょう。
慣れるまでは短時間の着用で様子を見ながら、使用することが大切です。
なるべく外出や室内ドッグランを使用するときなど、一時的にマーキングを防ぎたいときのみで使うようにしてください。
少量で頻回の排泄は膀胱炎の可能性あり!
愛犬が少量の排泄を繰り返す場合は、「膀胱炎」に罹っている疑いがあります。
血尿が出る、排泄時間が長いことも膀胱炎の特徴として挙げられます。
膀胱炎は、日常的に排泄を我慢してしまう犬に起こりやすい病気です。
排泄の回数が少ないと、膀胱内に菌が繁殖しやすくなってしまいます。
散歩の時間を少し延ばすことで、水を飲む量も多くなり、排泄回数も増加するでしょう。
膀胱炎は病院で尿検査を行えば、すぐに診断がつきます。
マーキング行為がおさまらない場合は、病気の可能性もあるので、かかりつけの病院に相談してください。
まとめ
本気では、以下のマーキングをやめさせる方法4つを解説しました。
犬の室内でのマーキングをやめさせるには、安心する環境作りやコミュニケーションが大切なポイントです。
マーキングをしてしまっても、強く叱らずに、尿のにおいが残らないように後処理をしっかり行いましょう。
マーキング防止のスプレーやグッズを上手く活用することで、飼い主側も日常的なストレスを軽減できます。
愛犬と向き合いながら取り組めば、お互いの信頼関係をより深めることができるので、根気よく取り組んでみてください。